いよいよタイ語の声調のルールを覚えていく段階になりました!
ここからは少しややこしくなってくるので、1段階ずつしっかり覚えていくといいですね。
声調についての概要はこちら▼
タイ語の声調 中子音の声調ルール
タイ語の声調は、子音のグループによってルールが変わってきます。
こちらのタイ語の子音のページの表の、いちばん右に書いてある「高」「中」「低」がそれぞれのグループです。
まずは、その中でも「中」の子音のグループの声調から解説していきます。
タイ語の声調ルール 中子音字とは
「中」の子音のグループは、「中子音字」「中字類」「中子音」などと呼ばれています。
タイ語で อักษรกลาง(aksɔ̌ɔnklaaŋ)、英語では「middle class consonants」 。
中子音字は、次の9つ。
タイ語の子音は42字(廃字を含まない)ですが、そのうちの9つです。
ฎ ฏ 以外はかなりよく使う子音です。
この中に有気音は無いので、有気音が出てきたら中子音以外だと思うといいですね。
他に、私がタイ語の先生に聞いた覚え方は、
ไก่ จิก เด็ก ตาย
เด็ก ตาย บน ปาก โอ่ง
kài jìk dèk taai,dèk taai bon pàak òoŋ
これは、タイ人の子供たちがタイ語を習う時に覚える方法です。
ちなみに意味は、「鶏がつついて子供が死ぬ/子供が水瓶の口の上で死ぬ」というなかなかシュールな内容です。
中子音類の声調ルール 長母音
中子音グループを覚えたところで、声調のルールを覚えていきましょう。
このルールは、子音の中でも中子音のみに適応されます。
中子音+長母音の声調ルール
まずは長母音が付いた場合から。
長母音とは、า(aa) ี(ii) ู(uu) ื(ʉʉ)เ(ee) แ(ɛɛ) โ(oo) อ(ɔɔ ) ไ(ai) ใ(ai)などの 長く伸ばす母音。
日本語で言えば、アー、イー、ウーといったものですね。
声調記号が、そのまま声調になっています。
中子音の声調を動画と音声で覚えよう
声調はやはり耳で聞いて、言ってみるのが一番!
分かりやすいおすすめ動画を貼っておきますね。
中子音+長母音の組み合わせで、กา ตี ดู แบ โต ไป にそれぞれ各声調記号を付けて発音しています。
お手本の後で繰り返し言う時間があるので、実際に言って練習してみるといいですね。
中子音+長母音の例単語
では、実際にある単語の例を見てみましょう。
声調記号無しの平音(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)
カラス อีกา iigaa
良い ดี dii
蟹 ปู puu
年 ปี pii
声調記号 ่(ไม้เอก máai èek)の低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)
お爺さん ปู่ pùu
続ける ต่อ tɔ̀ɔ̀
声調記号 ้(ไม้โท máai thoo)の低声(เสียงโท sǐaŋ thoo)
おばさん ป้า pâa
バカ บ้า bâa
中子音+長母音+末子音の声調ルール
ここまでは比較的簡単だったと思うのですが、タイ語の単語は必ずしも母音で終わるとは限りません。
例えば、จาน(jaan)=お皿、ปาก(pàak)=口、など、末子音が付くことも多いです。
そうなると、一部の声調が変わります。黄色い部分を見て下さい。
このように末子音が กบด で終わる場合は、声調記号が付かなくても低声 àa(เสียงเอก sǐaŋ èek) になります。
逆に言えば、末子音が กบด で終わるのに ่ (ไม้เอก máai èek)が付くことはありません。
さらに、末子音が กบด の場合は、平声 aa(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)は無いということです。
末子音のกบดとは
末子音の กบด とは、กบด だけでなく、-ก(-k) -บ(-p) -ด(-t)の発音をするもの全ての末子音のことです。
発音 | 末子音 | |
ก | -k | ก ข ค ฆ |
บ | -p | บ ป พ ฟ ภ |
ด | -t | ด ต ถ ท ธ ศ ษ จ ฎ ฏ ฐ ส ช ซ ฑ ฒ |
これら全てを 末子音 กบด のグループとします。
下の単語の左側は末子音がกบด で、右側が กบด 以外の単語です。
末子音がกบด(低声) | 末子音がกบด以外(平声) |
ปาก(pàak) 口 | จอง(jɔɔŋ) 予約する |
บาท(bàat) バーツ | จาน(jaan) お皿 |
อาบ(àap) 浴びる | แดง(dɛɛŋ) 赤 |
แบบ(bɛ̀ɛp) 型、パターン | บาง(baaŋ) 薄い |
ตอบ(tɔ̀ɔp) 答える | แกง(kɛɛŋ) カレー |
どちらも声調記号は何もつきませんが、左側の単語の声調は低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)、右側の単語の声調は平声(เสียงโท sǐaŋ thoo)になります。
中子音+短母音の声調ルール
続いて、中子音+短母音、または 中子音+短母音+末子音の声調ルールです。
短母音とは、ะ(a) ิ(i) ุ(u) ึ(ʉ) เ ะ(e)แ ะ(ɛ)โ ะ(o)เ าะ(ɔ)などの短い母音のことです。
基本的には長母音と同じですので、末子音ありと無しをまとめて表にしました。
注意するのは黄色の部分ですね。
末子音無しは、กบด で終わる単語と同じルールです。
長母音の声調と同じルールで、 ่ (ไม้เอก máai èek)が付くと低声 à(เสียงเอก sǐaŋ èek)になりますが、
末子音が無い場合 と 末子音が กบด で終わる場合 は、声調記号が付かなくても低声 à(เสียงเอก sǐaŋ èek) になります。
逆に言えば、末子音が กบด で終わったり、末子音が無い場合は ่ (ไม้เอก máai èek)が付くことはなく、 平声(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)も無いということになります。
末子音กบดとそれ以外の末子音の単語例
下の単語の左側が末子音がกบด で、右側が กบด 以外の単語です。
末子音がกบด(低声) | กบด以外(平声) |
กับ(kàp) ~と | กิน(kin) 食べる |
กด(kòt) 押す | ดัง(daŋ) 音が大きい |
เด็ก(dèk) 子供 | บน(bon) ~の上で |
ตัด(tàt) 切る | บิน(bin) 飛ぶ |
ปิด(pìt) 閉める | จน(jon) 貧しい |
どちらも声調記号は何もつきませんが、左側の単語の声調は低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)、右側の単語の声調は平声(เสียงโท sǐaŋ thoo)になります。
復習をしてみましょう。
>>タイ語の読み方 復習1 中子音に母音と声調を付けて練習しよう
タイ語の声調2 中子音の声調ルール まとめ
一度に覚えるのは大変ですが、単語を覚えると同時に、少しずつ慣らしていくといいですね。
まずはこの中子音類の声調ルールを迷いなく言えるくらまで覚えてから次へ進むことをおすすめします。
タイ語の声調、始めの一歩はこちらから▼
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