タイ語の声調5 低子音を高子音の声調ルールにするホーナーム

ここまでで、タイ語の3つの子音グループ、中子音/高子音/低子音のルールをやりました。

でも、実はまだあるんです。

その1つが、低子音を高子音の声調ルールに変える方法です。

他の声調ルールを覚えていないた全く意味が分からないと思うので、まずはこちらから順番にどうぞ。
>> タイ語の読み方 声調記号と声調ルールを覚えよう 徹底解説版

低子音を高子音の声調ルールに変えるホーナーム

低子音の声調ルールを覚えていますか?

>>タイ語の声調4 低子音の声調ルール 母音と末子音の組み合わせ

タイ語の低子音の声調ルール一覧まとめ表

低子音の声調ルールには、à の低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)と、ǎ と下から上に上がる上音(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)がありません。

でも、低子音類は結構多いので、これらの声調が無いと困ります。

そこで出て来るのが高子音の です。

高子音の声調ルールおさらい

は高子音でしたね。

この を低子音で始まる単語に付けることで、高子音の声調ルールに変えることができるんです。

มา maa ⇒  มา mǎa

となるということです。

これを ห นำ(hɔɔ naam)と呼びます。

例えば低子音で始まる単語 มี は(mii)と平声(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)ですが、これに を付けて หมี にすると(mĭi)と上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)になり、声調の違う全く別の意味になります。

高子音のルールをおさらいしましょう。

声調記号無し ǎ上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)
声調記号無し+末子音กบดà低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)
声調記号 ่à低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)
声調記号 ้â下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)

高子音の声調ルールには、à の低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)と、ǎ と下から上に上がる上音(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)があるので、これらのルールを低子音の単語に適用できるということですね。

高子音にホーナムを付けた単語例

高子音の声調ルールを、 +低子音の単語に当てはめた単語例です。

มา(mǎa) 犬นาว(nǎaw) 寒い
นู(nǔu) ネズミมอน(mɔ̌ɔn) 枕
มอก(mɔ̀ɔk) 霧ลอด(lɔ̀ɔt) ストロー
ญ่(yài) 大きいยุด(yùt) 止まる
ม้อ(mɔ̂ɔ) 鍋นื่อย(nʉ̀ai) 疲れる

ใหญ่เหนื่อย のように、子音の左側に母音が付く場合は、母音と子音の間に ห が入ります。

低子音の声調ルールは全く無視されて、高子音の声調ルールがそのまま反映されていますね。

このホーナムのルールは、中子音には適用されず、低子音の単語にのみ適用されるので、+中子音という組み合わせはありません

同じ声調でスペルが違う場合は?

ここで問題となるのが、âの下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)。

「鍋」という単語は「 หม้อ(mɔ̂ɔ)」ですが、別に を付けなくても ม่อ と書けば全く同じ声調と発音( mɔ̂ɔ )になりますよね。

でも正解は หม้อ なんです。

では問題です。

「顔」という単語は nâa ですが、น่า でしょうか、หน้า でしょうか。
「泳ぐ」という単語は wâai ですが、ว่าย でしょうか、 หว้าย でしょうか。

答えはそれぞれ หน้าว่าย です。

では、 น่า は使わないのかと言えばそうでもなく、

น่ารัก(nâarák)=可愛い」や、「น่าสงสาร(nâasǒŋsǎan)=かわいそう」などの単語は น่า のスペルになります。

他にも、は(ph)、は(f)、は(s)と同じ発音ですが、赤い方は高子音、青い方は低子音です。

ผ้า(布)は พ่า とは書きません。
พ่อ(父)は ผ้อ とは書きません。
เสื้อ(服)は เซื่อとは書きません。

どれも声調は下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)ですが。

なぜ?

と聞きたいところですが、理由は無く、もうこれは単語ごとに覚えていくしかないんですね。

タイ語早口言葉マイマイマイマイマイ

ではここで、タイ語の早口言葉をご紹介します。
低子音の と、ホーナムを使った หม が混ざっています。

ไม้ใหม่ไม่ไหม้ไหม

もう読めますね。
が付いているのは中子音の声調になるので、

ไม้ ใหม่ ไม่ ไหม้ ไหม
mái mài mâi mâi mǎi
「新しい木は燃えてない?」

となります。

カタカナで書くと「マイマイマイマイマイ」と全部「マイ」になりますが、これだけ違う「マイ」があるんですね。
やはり声調がいかに重要かということです。

各単語の意味は、

ไม้(mái) 木
ใหม่(mài) 新しい
ไม่(mâi) ~しない(否定文)
ไหม้(mâi) 燃える
ไหม(mǎi) ~ですか?(疑問文)

タイ語の声調5 低子音を高子音の声調ルールにするホーナム まとめ

ここまで来れば読める単語がかなりあるかと思います。

少しずつ読む練習をしていくといいですね。

タイ語の声調の始め方はこちら▼

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