タイ語の声調ルール、次は「低」のグループの低子音類です。
今までと違う声調ルールが出てくるので、落ち着いて見ていきましょう。
他の声調ルールをまだ覚えていない方はこちらから順番に進んで下さい。
>>タイ語の読み方 声調記号と声調ルールを覚えよう 徹底解説版
タイ語の声調 高子音の声調ルール
タイ語の子音は、高・中・低に分けられていて、それぞれ声調のルールが変わります。
中子音、高子音と覚えたら、最後は低子音類に分けられる子音の声調です。
「低子音字」「低字類」「低子音」などと呼ばれています。
タイ語では อักษรต่ำ(aksɔ̌ɔntàm)、英語では「low class consonants」 。
タイ語の声調ルール 低子音と覚え方
中子音は9字、高子音は11字でしたが、高子音は全部で24字と最も多いです
覚えるのが大変!と思い勝ちですが、これまでの中子音と高子音を覚えていれば、「それ以外」と考えると簡単ですね。
低子音類は次の24字(うち1字 ฅ は廃止されています)。
こうやって並べると多いですね。
よく使うものを太字にしてあります。
低子音類の声調ルール 長母音
低子音を覚えたところで、声調のルールを覚えていきましょう。
このルールは、低子音類のみに適応されます。
低子音+長母音の声調ルール
長母音とは、า(aa) ี(ii) ู(uu) ื(ʉʉ)เ(ee) แ(ɛɛ) โ(oo) อ(ɔɔ ) ไ(ai) ใ(ai)などの 長く伸ばす母音。
日本語で言えば、アー、イー、ウーといったものですね。
パッと見た感じシンプルで、声調記号が付かない場合は平声の aa ですが、
声調記号 ่(ไม้เอก máai èek)が付くと、声調は âa と下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)になります
そして、声調記号 ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと声調は áa と高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)になります。
๊ (ไม้ตรี máai trii)と ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付くことはありません。
そして、声調は、低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)がありません。
まとめると、
・声調記号 ่(ไม้เอก máai èek)が付くと、声調は âa と下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)
・声調記号 ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと声調は áa と高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)
・声調記号 ๊ (ไม้ตรี máai trii)と ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)は付かない
・低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)の声調は無い
低子音の声調を動画と音声で覚えよう
低子音の子音の声調を動画で見てみましょう。
タイ語の説明は分からなければ無視して、とりあえず声調発音の部分だけ真似していくといいですね。
低子音+長母音+末子音の声調ルール
先ほどは子音+長母音でしたが、タイ語の単語は必ずしも母音で終わるとは限りません。
例えば、ลอง(lɔɔŋ)=試す、ลืม(lʉʉm)=忘れる、など、末子音が付くことも多いです。
そして、ここでも 末子音が กบด ルールが出てきます。
>>末子音กบดとは
低子音の特徴として、長母音+末子音กบดの単語は声調記号がなくても âa と下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)の声調になることです。
そして、それ以外の末子音は声調記号 ่ (ไม้เอก máai èek)が付くと âak と下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)になります。
声調記号 ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと、áak と高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)になるのは末子音が無い場合と同じですね。
そして、先ほどは無かった ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付いて ǎak と上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)なります。
まとめると、
・末子音กบด以外は ่ (ไม้เอก máai èek)で âak 下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)
・声調記号 ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと、áak 高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)
・声調記号 ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付くと ǎak 上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)
最後の「 ๋(ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付く単語」は滅多に無いので、あまり気にしなくて良いと思うよ。
低子音+短母音の声調ルール
続いて、低子音+短母音、または 低子音+短母音+末子音の声調ルールです。
短母音とは、ะ(a) ิ(i) ุ(u) ึ(ʉ) เ ะ(e)แ ะ(ɛ)โ ะ(o)เ าะ(ɔ)などの短い母音のこと。
短母音で終わる単語と、短母音+末子音กบดで終わる単語は、声調記号が何も付かない状態で高声 á (เสียงตรี sǐaŋ trii)になります。
กบด以外で終わる単語は同じく平声 a(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)になります。
そして、声調記号 ่ (ไม้เอก máai èek)が付くと ân と下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)になります。
กบด以外で終わる単語に声調記号 ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと、á と高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)になります。
そして、 ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付いて ǎ と上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)なります。
・末子音กบด以外は ้ (ไม้โท máai thoo)が付くと、á 高声(เสียงตรี sǐaŋ trii)
・末子音กบด以外は ่ (ไม้เอก máai èek)が付くと â 下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)
・声調記号 ๋ (ไม้จัตวา máai jàtawaa)が付くと ǎ 上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)
ちょっと混乱するかも知れませんが、กบดが付く単語を âk(เสียงโท sǐaŋ thoo)という声調では言えません(言いにくい)ですよね。
例えば、ân âŋ âm とは言えますが、末子音を-k,-p,-t にすると必然的に ák áp át としか言えません。
なので、 â となる短母音は「กบด以外」となります。
単語を覚えていくうちに慣れてくるかと思います。
次のページで例単語を見てみましょう。
>>タイ語の声調4‐2 低子音の声調ルールと単語例
タイ語の声調4 低子音の声調ルール まとめ
長くなりましたが、実はまだまだ終わりません。
もう一度最初から復習する場合はこちら▼
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