ここまでで、タイ語の3つの子音グループ、中子音/高子音/低子音のルールをやりました。
でも、実はまだあるんです。
その1つが、低子音を高子音の声調ルールに変える方法です。
他の声調ルールを覚えていないた全く意味が分からないと思うので、まずはこちらから順番にどうぞ。
>> タイ語の読み方 声調記号と声調ルールを覚えよう 徹底解説版
低子音を高子音の声調ルールに変えるホーナーム
低子音の声調ルールを覚えていますか?
>>タイ語の声調4 低子音の声調ルール 母音と末子音の組み合わせ
低子音の声調ルールには、à の低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)と、ǎ と下から上に上がる上音(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)がありません。
でも、低子音類は結構多いので、これらの声調が無いと困ります。
そこで出て来るのが高子音の ห です。
高子音の声調ルールおさらい
ห は高子音でしたね。
この ห を低子音で始まる単語に付けることで、高子音の声調ルールに変えることができるんです。
となるということです。
これを ห นำ(hɔɔ naam)と呼びます。
例えば低子音で始まる単語 มี は(mii)と平声(เสียงสามัญ sǐaŋ sǎaman)ですが、これに ห を付けて หมี にすると(mĭi)と上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)になり、声調の違う全く別の意味になります。
高子音のルールをおさらいしましょう。
声調記号無し | ǎ | 上声(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa) |
声調記号無し+末子音กบด | à | 低声(เสียงเอก sǐaŋ èek) |
声調記号 ่ | à | 低声(เสียงเอก sǐaŋ èek) |
声調記号 ้ | â | 下声(เสียงโท sǐaŋ thoo) |
高子音の声調ルールには、à の低声(เสียงเอก sǐaŋ èek)と、ǎ と下から上に上がる上音(เสียงจัตวา sǐaŋ jàtawaa)があるので、これらのルールを低子音の単語に適用できるということですね。
高子音にホーナムを付けた単語例
高子音の声調ルールを、 ห+低子音の単語に当てはめた単語例です。
หมา(mǎa) 犬 | หนาว(nǎaw) 寒い |
หนู(nǔu) ネズミ | หมอน(mɔ̌ɔn) 枕 |
หมอก(mɔ̀ɔk) 霧 | หลอด(lɔ̀ɔt) ストロー |
ใหญ่(yài) 大きい | หยุด(yùt) 止まる |
หม้อ(mɔ̂ɔ) 鍋 | เหนื่อย(nʉ̀ai) 疲れる |
※ใหญ่ や เหนื่อย のように、子音の左側に母音が付く場合は、母音と子音の間に ห が入ります。
低子音の声調ルールは全く無視されて、高子音の声調ルールがそのまま反映されていますね。
同じ声調でスペルが違う場合は?
ここで問題となるのが、âの下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)。
「鍋」という単語は「 หม้อ(mɔ̂ɔ)」ですが、別に ห を付けなくても ม่อ と書けば全く同じ声調と発音( mɔ̂ɔ )になりますよね。
でも正解は หม้อ なんです。
では問題です。
答えはそれぞれ หน้า / ว่าย です。
では、 น่า は使わないのかと言えばそうでもなく、
「น่ารัก(nâarák)=可愛い」や、「น่าสงสาร(nâasǒŋsǎan)=かわいそう」などの単語は น่า のスペルになります。
他にも、ผとพは(ph)、ฝとฟは(f)、สとซは(s)と同じ発音ですが、赤い方は高子音、青い方は低子音です。
พ่อ(父)は ผ้อ とは書きません。
เสื้อ(服)は เซื่อとは書きません。
どれも声調は下声(เสียงโท sǐaŋ thoo)ですが。
なぜ?
と聞きたいところですが、理由は無く、もうこれは単語ごとに覚えていくしかないんですね。
タイ語早口言葉マイマイマイマイマイ
ではここで、タイ語の早口言葉をご紹介します。
低子音の ม と、ホーナムを使った หม が混ざっています。
もう読めますね。
ห が付いているのは中子音の声調になるので、
mái mài mâi mâi mǎi
「新しい木は燃えてない?」
となります。
カタカナで書くと「マイマイマイマイマイ」と全部「マイ」になりますが、これだけ違う「マイ」があるんですね。
やはり声調がいかに重要かということです。
各単語の意味は、
ใหม่(mài) 新しい
ไม่(mâi) ~しない(否定文)
ไหม้(mâi) 燃える
ไหม(mǎi) ~ですか?(疑問文)
タイ語の声調5 低子音を高子音の声調ルールにするホーナム まとめ
ここまで来れば読める単語がかなりあるかと思います。
少しずつ読む練習をしていくといいですね。
タイ語の声調の始め方はこちら▼
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